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トムプライスニューマン

トムプライス鉄鉱山 Vol.2 鉄はどのように生まれたか?

10/05/10

Tetsu1a.JPGのサムネール画像トムプライス鉱山については、日本の高等学校理科「地学Ⅰ」並びに「理科総合B」で、「地球の歴史」における古生物や生物進化を扱う部分で、ほとんどがストロマトライトと併せて、写真入りで掲載・説明が行われています。

Tetsu2a.JPGのサムネール画像38億年前には既に存在していたと言われる太古の海には、地球内部から噴出した多量の鉄イオンが溶け込んでいました。27億年前出現したといわれるランソウ類(シアノバクテリア)ストロマトライトが光合成を行い、それまで単体としてほとんど存在しなかった酸素を放出した結果、海水中の鉄イオンが酸化鉄になり、海底に沈殿(酸化鉄:Fe2O3は水に溶けません)して巨大な鉄鉱床を形成したと考えられています。

Tetsu3a.JPGのサムネール画像この鉄鉱床はケイ酸と鉄鉱物が交互に重なり縞模様になっているため、「縞状鉄鉱床」と呼ばれ、酸化鉄いわゆる赤サビを多量に含むため赤色を呈します。この鉄鉱床の形成作用は19億年前まで継続し、その後は見られないとのことで、おそらく鉄イオンのほとんどが酸化され尽くしてしまったからであろうと言われています。

Tetsu4a.JPGのサムネール画像この縞状鉄鉱床は、さらに地表水などの作用により珪酸分が溶脱され、その空隙に鉄分が濃集して赤鉄鉱(ヘマタイト)などの高品位鉱を形成していきます。トムプライス鉱山で「67%の鉄含有量」と言われているような富鉱部がこれに当たります。

Tetsu5a.JPGのサムネール画像「地学Ⅰ」教科書〔啓林館〕より抜粋すると、『われわれが日常利用する鉄は、ほとんどが原生代(25億~6億年前)初期に集中的に堆積した縞状鉄鉱層から採掘したものである。西オーストラリアやカナダの大規模な鉄鉱床はその代表例である』となっています。


レポーター : 駒場学園高等学校教諭 斉藤誠一 

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