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サーファーのためのビクトリア州トリップガイド

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戸井田雄一

雑誌『Blue.』副編集長・Photographer


「もしも地球のどこに住んでもいいとなったら、どこを選ぶ?」 誰もが一度くらいは想いを巡らせたことがあるだろう、ありきたりな質問。けれど、夢見がちなサーファーたちの多くが、そんな桃源郷さがしに心のひとかけらを捧げている。実を言うと、僕自身もそのうちのひとり、かもしれない。


サーフィン博物館『Surf World Museum』ビクトリア州が誇るサーフタウン、トーケイにある世界最大級のサーフィン博物館『Surf World Museum』。館内には子供や女性も多く、いかにサーフィンがこの地に根付いているかがよく分かる。
これまでBlue.の誌面を通じて、世界中のサーフスポットを紹介してきた。ハワイの大波、カルチャーの交差点であるカリフォルニア、魅惑のブレイクが割拠するインドネシア諸島、厳冬のアイスランド、今なお未開の地が残されているアフリカ大陸や中東アジア。そして、お題のオーストラリア。数え切れない。 そんな中でも、僕が最初の質問に答えるとしたらオーストラリアを候補に挙げる。これはお世辞ではなく、本当に。その理由をこれから話そう。


ベルズビーチオーストラリアが誇るサーフィンの聖地、ベルズビーチでは、毎年4月に世界最高峰のワールドツアー『RIPCARL PRO』が開催される。現存する世界大会の中でも最古の歴史を誇る、由緒ある大会だ。
以前、Blue.のコラムを執筆して頂いているNAKI氏が、面白いことを指摘してくれた。それは「波が豊富な国ほど文化が発達していない」、「波に恵まれていない国ほど文化が発達する」という奇妙な現象だ。例えばインドネシアはシーズンこそあれ、基本的には年間を通じて素晴らしい波に巡り合える。しかしお世辞にもカルチャー先進国とはいえない。なぜって、いつだって波があり、工夫する必要なんてないからだ。そこに頭を使うくらいなら、ひとりでも観光客を増やす努力をした方がいい。バリを見れば一目瞭然だ。


一方、常にサーフィン文化の先陣を担ってきたカリフォルニアが、毎日いい波に恵まれているかというと、そうではない。条件があった時こそ素晴らしいブレイクが出現するが、波の乏しい日も多い。日本も然り。


ケリースレーター写真は9度のワールドチャンプに輝いたケリースレーター。世界のトップ選手が競い合う『RIPCARL PRO』は、サーファーのみならず、一見の価値あり。
サーファーという人種は、常にいい波に乗りたい、空いているポイントでたくさんの波に乗りたいと願っている。それなのに、いざ目の前の海に波がなかったら? サーフボードを工夫したり、旅に繰り出して桃源郷を探すしかない。そんな繰り返しによって、サーフィンという文化は発展し、世界中のサーフスポットが開拓されてきた。もしカリフォルニアに連日のように世界屈指の波が押し寄せていたら、今の状況はないだろう。


サーフィンに最適な地形の宝庫波は海底の地形によってブレイクの法則が決まる。ビクトリア州はサーフィンに最適な地形の宝庫。美しい朝陽を浴びての1ラウンドは、まさにサーファーにとって至福の瞬間。
しかし、そんな奇妙な特性にも例外はある。それがオーストラリアだ。カリフォルニア、ハワイと並び、カルチャーの発展に大きく寄与してきた王国は、ナット・ヤングやラビット・バーソロミュー、ウェイン・リンチ、テリー・フィッツジェラルド、そしてマーク・リチャーズといった多くのレジェンドを排出してきた。また、今日においても、世界のトップランカーしか出場できない最高峰のワールドツアーに、最も多くの選手がエントリーしている。オーストラリアが誇る潤沢な波が、ヒーロー達を育んできたのだ。


フィリップ・アイランドフィリップ・アイランドにて。ご覧のとおり、人よりも波の数の方が多い。つまり、サーファーは乗りたい波に乗れるというわけ。うーん、最高。
つまりオーストラリアは、「文化」と「波」がバランスした理想郷なのである。ではハワイは? となりそうだが、大波が押し寄せる冬のノースショアは世界中のプロサーファーが大挙して押し寄せ、夏のサウスは観光客で大賑わい。聖地であるがゆえの難点も多い。
広大な大地を有するオーストラリア、特に東海岸沿いには、素晴らしい波が押し寄せるサーフスポットが無数に存在する。北はヌーサヘッズから、はるか南のベルズビーチまで。波質もメロウなブレイクから世界級のビッグウェーブまで、実にバラエティ豊かだ。


カンガルー
そんなだだっ広い大国の中でも、僕が一番好きなのが南のエリア、ビクトリア州だ。北半球に住む僕らにとって、「南」と聴くと温暖なイメージを持ちがちだが、南半球は南へ行くほど寒くなる。よってビクトリア州の水温は、日本より少し冷たいくらい。しかし、それを補って余りある魅惑のブレイクがここにはある。サーフトランクス1枚で入水できる南の島はたしかにある種の理想だが、そんなエリアほど混雑が激しく、せっかくいい波に巡りあっても、波を取りあうハメになる。僕はそんなのゴメンだ。

ビクトリア州はサーフィンの発展に大きく寄与してきた。中でもメルボルンから2時間ほど南岸へ走ったトーケイの街は、クイックシルバーやリップカールが本拠を置く由緒あるサーフタウンとして世界的にも名高い街。


人も動物も仲睦まじく共存する。人も動物も仲睦まじく共存する。ここには必要最低限という、すべてがある。
そして、そこからほど近くにあるサーフポイント、ベルズビーチの存在も忘れてはならない。ここでは毎年4月、現存するワールドツアー中、最古の歴史を誇る大会『リップカール・プロ』が開催される。幾多の伝説や名勝負を繰り広げてきた大会だ。なかでも1981年には、サイモン・アンダーソンがトライフィン(サーフボードのフィンのシステム)を開発して勝利。以後、今日に至るサーフボード・デザインの基礎となっている。


人も動物も仲睦まじく共存する。
そんなトーケイを含むビクトリア州の海岸線、グレートオーシャンロードには、他にもたくさんのサーフポイントがある。世界有数のビッグウェーブ・ポイントであるイースターリーフ、ウィンキーポップのピーキーな波、メロウなロングウォールが楽しめるローン、他にもケネットリバーやサーティーンス・ビーチなど、はるか南から運ばれてくるうねりが各所の美しい地形にぶつかり、さまざまなレベルのサーファーを虜にする波へ変わる。


ビクトリア州のサーフィンを語る上で、もうひとつ欠かせないのがフィリップ・アイランドだろう。野生のカンガルーやコアラが生活する、風光明媚の美しき島。


人も動物も仲睦まじく共存する。
夜になると、体長30センチほどのリトルペンギンたちが狩りを終え、陸上にある巣へと群れを成して帰ってくる。何より、波がいい。メルボルンを支点とすると、グレートオーシャンロードはその南西、フィリップ・アイランドは南東の位置にある。数時間もあれば一周できてしまうほどの小島だが、その中に20以上のサーフポイントがある。それぞれ外洋と向き合う方角が異なり、どこかで必ず波に出会える。もちろん空いているが、現地で出会ったローカルたちは武骨だがとても優しく、僕たちビジターを笑顔で迎えてくれた。


・・・うーん。気づけば旅行記というより、トリップガイドになってしまったなぁ。たぶん僕は、ひとりでも多くのサーファーにビクトリアの魅力が伝えたかったのだろう。


人も動物も仲睦まじく共存する。
サーファーにとっての理想郷。それは人それぞれ観点が異なるかもしれない。けれど、バランスこそ異なれ、大切な要素は皆に共通する。波がある。文化がある。食事がおいしい。人が優しい。自然が美しい。無謀すぎない非日常。そんなところか。ちなみに僕は、これらの要素をビクトリアで過ごした日々を想像しながら挙げた。ここには、サーファーにとっての理想が詰まっている。これを読むサーファーの皆さん、次の休暇はヤシの木ではなく、ぜひビクトリア州を目指してみてください。


おすすめプランは、仲間とコテージをシェアしながら、ワイン(メルボルンの名産)とバーベキューを楽しみつつ、あとは波乗り三昧。これは撮影をのぞいた、僕の滞在スケジュールと一緒です。あーまた行きたいなぁ。いい波だったなぁ。


Blue.(No.024)

旅、ファッション、カルチャーを中心に、サーフィンと海を愛する人々のライフスタイルを独自の視点で描く“サーフサイド・スタイル・マガジン”。Blue.024号ではグレートオーシャンロードやフィリップ・アイランドなど、世界有数のサーフタウン、ビクトリア州のサーフカルチャーを20ページ以上のボリュームで大特集。

2010年7月10日発売号/(株)ネコ・パブリッシング

http://www.blue-mag.com 

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