西オーストラリアのワイルドフラワーに会いに行く
西オーストラリア州,|
八木 波奈子 『BISES(ビズ)』 編集長 |
念願かなって初めてのオーストラリア取材をしてきました。ガー デニング誌の編集という仕事柄、旅のテーマはもちろんワイルドフ ラワーを見ること。ワイルドフラワーと言えば西オーストラリア州です。州都パース近郊の港町フリーマントルに滞在して、珍しい花々が咲き乱れる風景や、青空に届きそうなくらいに丈高く成長するユーカリの巨木などを存分に楽しんできました。
手軽に西オーストラリアのワイルドフラワーを堪能できるスポットといえば、市の中心にあるキングスパークがおすすめです。とにかく、このキングスパークには見所がいっぱいありました。何よりも感心したのは、ワイルドフラワーの植栽方法で、まるでのびやかなガーデンを見ているような親近感がわきました。人気抜群の可憐な花、ピンク色のエバーラスティングは同じ名前を持つ黄色の小花と一緒に植えられて、小さなメドウ(花の野原)をつくっていました。花々が風に揺れ、光の中で輝く素敵なシーン。この健やかさこそ、西オーストラリアのイメージなのです。

花の愛らしさを引き立てているのは、オーストラリアならではのユニークな樹木です。中でも今回の旅ですっかり私のお気に入りになった木が、グラスツリーでした。グラスツリーは先住民族アボリジニの生活に無くてはならぬ植物だったそうで、針金のようにとがった細い葉は生活用具に利用され、木の根は食料になったとか。「ブッシュ・タッカー」「ブッシュ・メディスン」という表現もあるようで、茂みの食べ物、茂みの薬みたいな意味なのでしょうね。オーストラリアの大地の歴史には、自然と共に生きたアボリジニの生活の知恵が色濃く語り継がれています。
今、世界のガーデン界が各々の国のネイティブフラワー回帰のムーブメントを持ち始めています。土地の風土に合って、長い年月を生き抜いてきた生命力にみちた植物。環境主義の時代にワイルドフラワーは大いなるロマンを掻き立てるスターになるにちがいありません。
<今回の旅に味わいを添えたおすすめスポット>
その1 Fish Spa
パースへは羽田からシンガポール経由のカンタス航空で。シンガポール・チャンギ空港で初体験したフィッシュ・スパなる、リフレクスソロジーは、名前の通り"ドクター・フィッシュ"という小魚の群れが足の角質をとり、すべすべにしてくれます。3時間の乗り継ぎにちょうどよい時間の過ごし方。おもしろいので、お試しを。
その2 エスプラネードホテル・フリーマントル
コロニアルスタイルのロマンチックなホテルです。フリーマントルの港にあって、カプチーノ通りとよばれる個性派の飲食街やマーケットにも歩いていけます。低層階の建築で安らげる佇まいですが、お部屋は快適なモダン、食事は1階にある気持ちいい吹き抜けの「アトリウム・ガーデン・レストラン」で。(おまけのおすすめは、すぐ近くにある面白い地図屋さんです。)
撮影:植原 直樹もうひとつが、インド洋に面したカフェレストランです。訪れた日は、海が荒れ、瞬間的に激しい雨が窓ガラスを打ちました。波しぶきかと思ったのは錯覚、ドラマチックなカフェでした。もし自分が大金持ちだったら、ここを丸ごと買い取って別荘にしたいと、しばし妄想を描いたほど。窓辺の席に座って、夕日を見ながら軽くお酒を飲むひとときも、旅の思い出におすすめ。(パースには19のビーチがインド洋沿いに並んでいます。この建物がある故に、コテスロー・ビーチは一番人気なのだと思います。)
その4 The Old Brewery
パースで最高のオージー・ビーフステーキを食べるなら、この古い地ビール醸造場を使った「ザ・オールド・ブルワリー」がイチオシ。テーブルには3種類のステーキソースに、6種類のマスタード、4種類の塩が並びます。焼く前の肉の塊がテーブルにド~ンと運ばれ、お披露目されるというプレゼンテーションもあり、楽しい!
その5 ギャラリーショップ・アスペクツ
キングスパーク内にある最高におしゃれで、アート感いっぱいのギャラリー・ショップです。西オーストラリアのワイルドフラワーにインスピレーションを受けたクラフトマンやアーティストの作品がいっぱい。お手頃値段のものもたくさんあるので、大人っぽいお土産にたっぷり時間をかけてショッピングを。植物園(公園)に一級の美術館にあってもおかしくない"ミュージアム・ショップ"がある事に感動しました。この国はすごい!
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BISES(ビズ) BISESは1992年に創刊され、来年20周年を迎えるガーデニング雑誌です。 |
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