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体験レポート 

探検航海×植物:2つのEncounter(遭遇)を辿って

ニューサウスウェールズ州,

三谷知子

Bunkamuraザ・ミュージアム
「キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展」担当学芸員


何千年もの間、西洋人が開拓に訪れることなかった手つかずの大自然、広大な大陸、オーストラリア...。その近代化の扉を開いたのはオーストラリア東海岸へ初めて到達したと言われるエンデヴァー号の船長、キャプテン・クックことジェームズ・クックと、その第一回太平洋航海(1768-1771年)に同行して未知の植物を採集し、イギリス帰国後にオーストラリアへの入植を提言したジョゼフ・バンクスでした。


初めてオーストラリア東海岸に上陸したヨーロッパ人については様々な説があるようですが、彼らが1770年にシドニー近くの湾、ボタニー・ベイに上陸したことが、西洋人がオーストラリア大陸に移住するきっかけとなったことは間違いありません。
 
このキャプテン・クックの第一回太平洋航海と、航海中の植物学的探究の成果として、ジョゼフ・バンクスが企画した植物図譜、『バンクス花譜集』をご紹介する展覧会、「キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展」の調査と撮影のため、2014年6月末、私たちはキャンベラとシドニーに飛びました!
 
 
オーストラリア国立植物園
 
 
20150109_bunkamura_01_02.jpgまずは、彼らが出会ったオーストラリアの植物に出会うべく、キャンベラのオーストラリア国立植物園へ...。国家機関の中枢が集まった整然とした都市、キャンベラの北西に位置するオーストラリア国立植物園は、まるでオーストラリアのワイルドフラワーで埋め尽くされた秘密の花園!...と言いたいところだったのですが、真冬に訪れたせいで撮影できたのはバンクシアとアカシア、ユーカリのみ。植物園のガイドさんにも「なぜこんな時期に来た!?」と怒られてしまいました。それでも、初めて見るオーストラリアを代表する植物であるバンクシアに感激し、さわやかなユーカリの林を楽しみました。特にバンクシアは数種類が咲き誇り、西洋でも東洋でも見られないその姿は奇怪そのもの...。オーストラリアの童話には、「悪党バンクシア人」として登場するそうです(ガイドさん談)。初めてこの植物を目にしたクックやバンクスの驚きと喜びは大変なものだったのはと想像しました。
 
また、この植物園には紹介映像取材のため11月にも再訪して初夏のガーデンを堪能し(今度こそ、オーストラリアのワイルドフラワーで満ちた秘密の花園でした)、冬には見られなかった生き物たちにも出会えました(映像は、2015年3月1日まで開催の「キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展」会場でご覧いただけます!)。
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カメイ・ボタニー・ベイ国立公園
 
シドニーに戻り、次に私たちが向かったのは、クックやバンクスたちが初めてオーストラリア東海岸に上陸した地点、ボタニー・ベイ。今ではカメイ・ボタニー・ベイ国立公園として整備されています。外洋から守られた静かな湾。ここでクックたちがアボリジニと出会い、過ごした8日間が世界を変えた、すなわち近代オーストラリアの幕開けとなった...。この静かな公園にはその壮大なドラマがわかりやすく展示・解説されています。初めてバンクスがバンクシアに出会ったのも、もちろんこのボタニー・ベイでした。Encounterという言葉がぴったりな、様々な意味で歴史的な「遭遇」の場所なのです。この小さな湾から始まる壮大な物語にしばし思いを馳せ、そのencounterが結実した芸術作品である『バンクス花譜集』(当館の収蔵品)が今、私たちとともにあることの不思議を思ったのでした。また、公園内ではクックたちの上陸に関わる物語を辿りながらブッシュ・ウォークが楽しめるほか、近くにはカーネルという小さなビーチ・リゾートの町もあり、シドニーからのプチトリップにお勧めです(電車またはバスで一時間ほど)。
 
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オーストラリア国立海事博物館
 
続いて私たちが訪れたのは、シドニーの一大繁華街、ダーリング・ハーバーにあるオーストラリア国立海事博物館。世界有数の海事博物館であるこの館には、クックやバンクスが乗船して航海を行なったエンデヴァー号のレプリカがあるのです!
船上の大砲やら、船員たちが過ごした部屋、上官たちの個室、クックやバンクスたちが働いたグレート・キャビンなど、ありとあらゆるものが、ディテールにいたるまで再現されています。
この船、何がすごいかと言えば、イギリスのグリニッジにあるカティ・サーク号のように陸に上がって展示されているのではなく、海上に停泊しており、年に何回かは実際に航海に出ているのです(!)。そして、本物の船長まで...(ジョン・ディッケンバーグさん)。博物館の域を超えていますね。
 
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クックの第一回航海では、通常は20名ほどしか乗船しないはずの、決して大きいとは言えないエンデヴァー号に94名もが乗り込んで太平洋へと出航しました。小柄な私でさえも頭を打ち付けそうになる船内、ここで大勢の船員が3年近くも衣食住を共にしたとはとても信じられません。皆さんもシドニーに行かれた際には是非、乗船してみてください。この小さな船で世界一周に出かけた若き彼らの、悲喜こもごもがこの船から聞こえてくるかのようです。
 
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パトリック・ブランの垂直庭園を訪ねて ―カンタス航空、ファーストクラス・ラウンジ
 
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20150109_bunkamura_14.jpgオーストラリアのワイルドフラワーとエンデヴァー号、展覧会の二大要素の取材&調査を無事に終えて帰国する際、私たちは特別な許可を得て、植物学者でありアーティストであるパトリック・ブランが作った貴重な「垂直庭園」があるカンタス航空のシドニー・ファーストクラス・ラウンジを訪れました。
 
パトリック・ブランの室内における垂直庭園の中でも最大規模の長さを誇るこの垂直庭園は、オーストラリアで育てられた植物を用い、ラウンジのエントランスを美しく飾っています。植物との出会いから得た感動を芸術作品に昇華させるパトリック・ブランと、未知の植物に出会い、帰国後に豪華植物図譜『バンクス花譜集』を作り上げたジョゼフ・バンクスに共通のエネルギーを感じ、当館では9月に展覧会のプレ・イベントとしてパトリック・ブラン氏のスペシャル・レクチャーを開催いたしました。バンクスの壮大な仕事を振り返った情熱的なレクチャーは展覧会HPにてご紹介しています。
 
http://www.bunkamura.co.jp/
 
このオーストラリア調査の成果は、12月23日よりBunkamuraザ・ミュージアムにて開幕した「キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展」にて、2015年3月1日までご覧いただけます。探検航海×植物という新しい視点から、オーストラリアの知られざる魅力を発見していただけるに違いありません。どうぞお見逃しなく!


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